大阪欄間・銘木

伝統工芸を後世に伝えるために

Ranma and Meiboku

大阪欄間

岡本銘木店では創業当初から専属の職人による大阪欄間の製造を行っています。その卓越した彫刻技術によって生み出される欄間は、日本家屋の彩りとして広く親しまれてきました。近年では住宅事情の変化や継承者不足によって欄間文化の存続が危ぶまれる中、ホテルや商業施設のインテリアとして採用されたり、海外のプロダクトデザイナーとのコラボレーションによって欄間の価値を再定義したりするなど、常に新しい可能性を模索しています。さらに岡本銘木店の鳥飼支店にある欄間工房ではワークショップを行って地域の子どもたちに欄間の魅力を伝えるなど、内外に向けて大阪欄間の魅力を発信しています。

銘木

銘木とは、色、艶、光沢に優れ、木目の妙や優雅さによる美しさが際立った材木のことです。一般的な材木は機能性を重視されますが、銘木は芸術的な価値が高く鑑賞用途に使われる恒久な材木として取り扱われています。

岡本銘木店の拠点のうち、心斎橋と鳥飼には材木店ならではの由来があります。かつて大阪市内を流れていた西横堀川(現在の阪神高速1号環状線の高架のあたり)の東岸は江戸時代に材木の集積地として賑わい、全国から材木商が集まったと言われています。岡本銘木店の創業者である故岡本弘は、その名残りのあった心斎橋横堀で戦後まもなく材木店を開業しました。

後年、横堀周辺の都市開発が進み、材木商の多くが鳥飼地区へ集団移転したのに伴い、岡本銘木店も鳥飼に拠点を置きました。鳥飼には現在では多くの材木店が軒を連ね、目利きによる銘木の選別や手入れが盛んに行われています。

岡本銘木店では芸術的価値の高い銘木を数多く所有し、欄間や家具の製造に活用しています。