建築🚚 倉庫の木造化を進める“3つの条件”とは?
2025年7月18日 更新
目次
🚚 倉庫の木造化―コスト・法規・構造の壁をどう超えるか―
【はじめに】
「倉庫って、やっぱり鉄骨じゃないと無理ですか?」
これは私たちが最も多く聞かれる質問の一つです。
しかし実は今、中小規模の倉庫では“木造化”が進んでいるのをご存じでしょうか?
今回は、「木造で倉庫を建てるには何が必要か」を、実務ベースで3つの条件に絞ってお伝えします。
【1】規模・用途に応じた設計判断ができること
● 木造化がしやすい倉庫の目安
・延床面積700㎡未満(木造特例が活かせる)
・平屋または2階建でも床面積が小さい
・用途:倉庫、作業場、車庫など(常時居住・高負荷でなければ◎)
👉 例えば、平屋700㎡の物流倉庫であれば、構造的にも法規的にも木造が十分可能。
● 法規チェックのポイント
・建築基準法の4号特例が縮小されたので、構造計算は原則必要
・ただし、「仕様ルート」で対応可能な場合もあり
→ 梁スパン・建物形状がシンプルならコストも抑えられます
【2】コストを総合的に捉えられること
● 鉄骨と木造のコスト比較は“単価”では測れない
項目 | 鉄骨造 | 木造 |
---|---|---|
材料単価 | 高騰中(為替・資材高) | 安定傾向(国産材活用も可能) |
基礎工事 | 重量がある分コスト増 | 軽量でコスト減 |
断熱性 | 低く、別途施工が必要 | 高く、構造でカバー可 |
工期 | 段取りが複雑 | プレカットで短縮可 |
● 補助金の活用でさらに有利に
・「JAS構造材実証支援事業」などで最大3,000万円の補助金も可能
・補助対象:国産材使用、JAS材使用、構造設計ありの非住宅建築物
【3】信頼できる“木造のパートナー”がいること
倉庫を木造で建てるには、構造設計・プレカット・現場納まりを熟知したパートナーが不可欠です。
岡本銘木店なら:
・長尺・中大断面に対応した加工機(フンデガーK2i)
・構造CAD+構造計算チームによる一貫サポート
・現場施工業者との図面・納まり連携
👉 特に、「斜め×斜め」や「登り梁」など、鉄骨で設計されていたものも、
プレカットで再現・最適化する提案力があります。
【実例紹介】
📦 実例:兵庫県内・平屋木造倉庫(662.48㎡)
・1500㎡の倉庫を検討していたが、コスト面と工期短縮を理由に700㎡2棟の木造倉庫へ
・仕様ルートで構造対応し、許容応力度計算は不要
・プレカットで壁パネルの加工・組立を行い、現場工期を3割短縮
【まとめ】
倉庫を木造で建てるための3つの条件は:
1.規模と法規に応じた設計判断ができること
2.コストをトータルで捉え、補助金も活用できること
3.非住宅木造の経験豊富なパートナーがいること
木造倉庫は「エコ」で「コスパ良く」「地域にやさしい」選択肢。
鉄骨一択だった倉庫建築の世界に、いま新たな風が吹いています。
岡本銘木店では、初期の構造検討・補助金提案・加工図作成・納品まで一貫対応。
「これ、木造でいける?」という時は、まずはお気軽にご相談ください!
ご希望あれば、事例写真や補助金シミュレーション付きの資料化も可能です。
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