建築木造建築の耐火性・耐火構造について
2025年2月25日 更新
目次
木造建築物は、古くから日本の伝統的な建築様式として親しまれていますが、火に弱いというイメージを持たれることが多いです。
1.木材の耐火性の特徴
木材は可燃性の材料ですが、燃える際に表面に炭化層を形成します。この炭化層は熱を遮断する役割を持ち、内部の木材の燃焼を遅らせます。 特に、大断面の木材(集成材やCLTなど)は火災時でも構造強度を長時間維持することが可能です。
2.耐火構造としての木造建築
現代の木造建築では、耐火性を高めるためにさまざまな工法が採用されています。準耐火構造にすることで都市部での木造建築が可能になる、火災保険の優遇、木造のデザイン性を相談しながら安全性を確保できます。
準耐火構造を実現するために耐火被覆として石膏ボードを使用したり、大きな断面の集成材やCLT(直交集成板)を使用すると、表面が炭化して内部への焼成が遅くなります。また特殊な薬剤を浸透させた防火処理木材を使用することもあります。
3.法規制と木造建築の未来
日本では建築基準法により、建物の耐火性能が厳密に定められています。 これにより、都市部の密集地でも木造の中高層建築がとなりつつあります。 特に、CLT(直交集成板)を用いた大規模木造建築は、環境負荷が低く、持続可能な建築が可能となります。
まとめ
木造建築物は、従来のイメージとは異なり、正しい設計や材料の工夫によって高い耐火性能を発揮することができます。 これにより、木材の温かみや環境への優しさを考慮しながら、安全な木造建築物を実現することが可能となっています。
最後までお読みいただきありがとうございました。